アイシングについて

こんにちは、三鷹台、井の頭整骨院スタッフの村上です。

急激に寒くなったり、暑かったりで体調管理の難しいこの頃ですが皆さん体調はいかがでしょうか?僕のまわりでは結構風邪をひかれている方なども多いので気をつけたいと思います。

さて、前回は二回に渡って肉離れについて書かせて頂きました。

実際に、ブログを見て下さり来院された患者様もいましたがアイシングに関しての説明が弱く感じたので、今回はアイシングについて書いて行こうと思います。

皆さんはケガをした時、どのような処置をしていますか?

①「とりあえず湿布を貼っただけで様子を見た」
②「温めた方が良い気がして、冷やさずゆっくりお風呂に入った
③「さすると気持ちが良いので、軽めのマッサージをした」        ④「緩めれば治るだろうとストレッチを入念に行った」           ⑤「一時的に痛みを忘れられるので、お酒を飲んだ

これらの処置は大丈夫な場合もありますが、基本的には間違いです。

湿布は貼ると気持ちいいものですが、あまり冷却効果は無いので初期にはきちんとしたアイシングが必要です。また安静を保つための固定が疎かになってもいけません。
温めるのは患部の腫れや熱が引いてからにしましょう!
ケガの直後のマッサージや、ストレッチは痛みや腫れが増してしまうので、やらないようにしましょう。
※アイシングをしながらのアイスマッサージなら大丈夫です。

アイシングの方法

《ステップ1》

氷嚢があれば一番ですが、無い場合はビニール袋を用意します。    ビニール袋の中に氷を入れ、一旦水を入れてよく揉みます。       こうする事により、0℃以下の温度にならない為、凍傷を防止する事  が出来ます。

《ステップ2》

ビニール袋の中の水だけ捨てて下さい。その後はなるべく袋の中の空気を抜き、軽く押して平らにします。

《ステップ3》

患部に当てます。アイシングの時間は15分~20分くらいを目安に行いましょう。

《ステップ4》

アイシング中は以下のように感覚が変化していきます。

①冷たくて痛く感じる

②一瞬少し暖かく感じる

③ピリピリしびれた感覚になる

④何も感じなくなる(無感覚)

④の状態まで基本的には行ってください。

なぜアイシングが必要なのか

応急処置時のアイシングの最大目標は、
【患部とその周辺の細胞の新陳代謝を低下させること】 です。

急性期は、患部に炎症が発生し、機能が低下します。さらに放っておくと患部周辺の損傷を受けていない細胞が、損傷した血管からの内出血や炎症反応によって酸素不足に陥ってしまい、 ダメージが広がっていきます。

これを 「二次的低酸素障害」 といいます。
「ケガの後、そのままにしておいたら翌日の朝にさらに腫れていた」
というのは体内でこういった変化が起こっているからなのです。この状態になる前に適切なアイシングをして代謝のレベルを落とすことにより、組織が必要とする酸素や栄養素の量を減らすことができ、ダメージを最小限にくいとめることができます。

言い換えれば患部とその周辺の細胞を一時的に“冷凍保存状態”に置き、静かに生かしていくということになります(温度が10℃下がると代謝率は半減するといわれています)。
そしてそれが炎症反応や内出血を軽減させることにもなり、早期回復にも繋がるのです。

その他、アイシングでは特に痛みに対して効果をもたらす理由として以下の説が考えられています。

・アイシングにより中枢神経に「痛い」という情報を届きにくくする
・痛みの「閾値」を上げる
・対立の刺激を作る、つまり「冷たい」という刺激が「痛い」という刺激に勝ってしまう
・アイシングによりエンドルフィンという痛みを抑える働きのあるホルモンが分泌される

アイシングをする時の注意

  • アイシングを必要とするようなケガを負ってしまった際に、自己判断で行うのは禁物です。早急に適切な治療を受けられる様、お心がけ下さい。
  • 末梢循環障害のある方、及び寒冷過敏症(蕁麻疹含む)の方へのアイシングは禁忌です。また高血圧や心疾患のある方、小学生以下のお子さんなどは細心の注意の元で行って下さい(小さなお子さんの場合20分はつらい場合があるので、そうした際には同じ応急処置でももう少し短時間で行いましょう)。
  • 凍傷に気をつけましょう。                           氷もコールドパックも0℃以下のものをそのまま肌に当てて使用すると危険です。氷は一度水にさらし、コールドパックはタオルにくるんで下さい。
  • アイシング中に寝ないように(長時間やりすぎないように)気をつけて下さい。

以上のことに注意して、アイシングを行うようにしましょう。但し、あくまでこれは応急処置で行う時のみ参考にしていただいて、ケガをした時はまず医療機関にて適切な指導と処置を受けるようお願いします。